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行本章允さんからの寄稿
      


今、四国八十八カ所巡りがブームだそうです。
先行き不透明な現在を反映しているのではと言われています。
’心の癒し’を求めて巡礼の旅に出るのかも知れません。
         
私たち夫婦が歩き遍路を始めたのは4年前。2005年の11月です。
兵庫県に住む私の姉が歩き遍路をしており、家内が姉に同行して長尾寺から大窪寺まで歩きました。
この体験から家内の勧めで、夫婦は巡礼の旅に出ることとなりました。
”同行二人”の旅です。
     
*「どうぎょうににん」とは、常に弘法大師とともにあるとの意味で、遍路が笠などに書き付ける語。
     
仕事の関係で何回かに分けての遍路”区切り打ち”のスタートは、11月7日。
徳島県の1番札所「霊山寺」から翌日の2日間で約34キロを歩き11番「藤井寺」に到着。
中でも2日目、10番「切幡寺」から11番への9.3キロは、大変でした。
吉野川にかかる潜水橋を渡るため直線コースより2キロ以上の大回りとなります。


           
徳島・潜水橋にて 高松・一宮寺



次に歩いたのは、翌年5月1日。
11番札所近くの宿を早朝に出発し、12番「焼山寺」へ向かいました。
歩き始めてすぐに急な上り坂。やっと上りついたと思ったら今度は急な下り坂。
まさに”遍路ころがし”と呼ばれる所以。
アップダウンのきつい八十八カ所中最大の難所を7時間あまりかけてやっとクリアしました。
              
最初私は、長距離を歩くのはあまり乗り気ではありませんでしたが、
この難所を征服した満足感か、不思議と疲れを感じず
なぜかこの歩き遍路がおもしろくなってきました。
      
そして、2008年5月まで、この”区切り打ち”を繰り返し
5月11日 八十八番「大窪寺」に到着。
発心(阿波の国・徳島)、修行(土佐の国・高知)、菩提(伊予の国・愛媛)、涅槃(讃岐の国・香川)の
4つの道場に耐え結願しました。
     
この年の8月、高野山真言宗総本山「金剛峯寺」へ参り、結願報告を行いました。
     
八十八カ所の行程は約1200キロですが、私たちの歩き遍路は一部バスなど使用のため
800キロあまりと推定しています。
     
そこで、去年10月から始めた2回目の歩き遍路では、完全に歩くことを目標にしています。
     
現在 36番札所高知県の「青龍寺」まで歩き終えています。
今回 結願まであと何年かかるかわかりませんが
人生 最後まで修行。
     
あとは極楽が待っていてくれるでしょう?






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